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ABEMAオリジナルドラマ『バカンスの法則』の舞台となる「龍海(たつみ)町・汐風地区」は架空の地名ですが、あのピンクの別荘は静岡県伊東市の「ココペリハウス伊豆高原」、海辺の町並みは神奈川県真鶴町周辺、海沿いのバス停は神奈川県三浦市で実際に撮影されています。
本作は、橋本環奈さんとチェ・ジョンヒョプさんがW主演を務めるひと夏の“デトックス・ロマンス”です。
「人生には休みが必要だ」という強烈なメッセージが、息を呑むほど美しい映像とともに描かれています。
第1話を見て、あのターコイズブルーの扉がある別荘や、ノスタルジックな海辺の町に「絶対に行きたい!」と思った方は多いはずです。
あの魅力的な景色はCGではなく、実在する複数の海辺の町をパズルのように組み合わせて作られた“奇跡のロケ地”です。
今回は、Webディレクターとして培ったリサーチ力をフル稼働させ、本作のロケ地・撮影場所を徹底的に調べ上げました。
次の休日はどこか遠くへ行きたいと思っているあなたへ、最高の聖地巡礼ガイドをお届けします。
『バカンスの法則』の舞台「龍海町・汐風地区」とは?
ドラマの舞台となるのは、海と豊かな緑に囲まれた静かな別荘地「龍海町・汐風地区」です。
主人公の星野緑(橋本環奈)は、勤めていた都会の美容クリニックが突然倒産し、思いがけず無職になってしまいます。
途方に暮れる彼女に、売れない役者の兄・紺太(勝地涼)が提案したのが、亡き祖母・伸子(松坂慶子)が残した汐風地区の別荘での「人生のバカンス」でした。
そこで出会うのが、チェ・ジョンヒョプさん演じるミステリアスな管理人・西上です。
海辺の別荘、もぎたての夏みかん、そして優しく謎めいた管理人という設定は、疲弊した現代社会から完全に切り離された「オアシス」として機能しています。
実は複数の地域を組み合わせた「架空の町」
先ほど結論でお伝えした通り、「龍海町」や「汐風地区」という地名は日本地図のどこを探しても存在しません。
本作で初めて連続ドラマの原作・脚本・監督を務める漫画家・東村アキコ氏が創り上げた、完全なる架空の舞台です。
実際のロケ地は、大きく分けて以下のエリアに点在しています。
劇中の設定 実際のロケ地・撮影場所 所在地
ピンク色の別荘 ココペリハウス伊豆高原 静岡県伊東市
港町や坂道の風景 真鶴町周辺(みよし旅館横など) 神奈川県足柄下郡真鶴町
海沿いのバス停 三崎港バス停 神奈川県三浦市
キービジュアルのみかん畑 矢島農園 神奈川県
緑が働いていたクリニック エイトビューティークリニック 東京都
関東から東海にかけての美しいスポットを丁寧につなぎ合わせることで、「本当にこんな素敵な町があるんじゃないか」と思わせる圧倒的なリアリティを生み出しています。
映像制作の観点から見ても、このロケーション選びと編集のセンスは本当に素晴らしいの一言です。

ロケ地①:緑たちが過ごす「ピンク色の別荘」は伊豆高原に実在!
本作のシンボルとも言えるのが、緑や紺太、そして親友のりんりん(山下美月)、紬(加納愛子)、哲郎(桜田通)ら“バカンスメンバー”が滞在する別荘です。
丸みを帯びたピンク色の塗り壁に、鮮やかなターコイズブルーの木製ゲートが印象的な外観。
黒いアイアンランタンが吊るされ、中庭を囲む波打つような曲線の壁が特徴的なこの建物の正体は、静岡県伊東市にある「ココペリハウス伊豆高原」です。
サンタフェ風の建築がもたらす「非日常感」
このココペリハウス、元々は「アリゾナゲコ&ココペリハウス」という名前で、撮影用ハウススタジオとして知る人ぞ知る存在でした。
アメリカのニューメキシコ州サンタフェを思わせるアドベ建築(日干しレンガ風の建築)が採用されており、日本の見慣れた風景とは一線を画す独特のオーラを放っています。
都会のコンクリートジャングルで心をすり減らしていた主人公が、この別荘に足を踏み入れた瞬間、視聴者も一緒に「日常から抜け出せた」と深呼吸できるはずです。
心理的なスイッチを押す役割を、この洗練されたロケ地が見事に果たしていると考えられます。
現在、ココペリハウス伊豆高原は露天風呂付き客室を備えた宿泊施設として営業しています。
画面越しに憧れたあの非日常空間に、私たちも実際に泊まることができるのは非常に嬉しいポイントです。
ロケ地②:龍海町のノスタルジーを生む「真鶴町」の風景
ピンクの別荘が「非日常」を担っているとすれば、龍海町という町全体に血を通わせているのが、神奈川県・真鶴町の風景です。
第1話で緑と紺太が別荘へ向かう途中、海を見下ろす細い階段や、石垣のある坂道が登場します。
この生活感あふれる階段のロケ地は、真鶴港のすぐ近くにある「みよし旅館横の階段」周辺です。
「生活感」という最高のスパイス
真鶴町は、海から山に向かって急な斜面が続く地形で、迷路のような細い路地や階段が日常の風景として溶け込んでいます。
ピカピカに整備された観光地ではなく、地元の人々が毎日歩く「生活道路」だからこそ醸し出せるノスタルジーがあります。
さらに、劇中で緑たちが海や自然に触れる屋外シーンの多くは、真鶴半島の先端にある「ケープ真鶴周辺」で撮影されました。
伊豆高原の異国情緒あふれる別荘から一歩外に出ると、真鶴の温かく懐かしい港町が広がっているという仕掛けです。
異なる県にある全く別の景色を、「龍海町」という一つのキャンバスの上で違和感なく縫い合わせたロケーションハンティングの手腕には脱帽します。
(※真鶴の階段や路地は、地元の方々の生活の場です。聖地巡礼で訪れる際は、通行の妨げにならないよう静かに景色を楽しむ配慮をお願いします。)
ロケ地③:キービジュアルのみかん畑と、都会のクリニック
ドラマのポスターや公式サイトで見かける、橋本環奈さんとチェ・ジョンヒョプさんがみかんの木に囲まれて立つ爽やかなキービジュアル。
あの印象的な写真は、神奈川県にある「矢島農園」で撮影されました。
2人で1つのみかんを手に持つ姿は、「恋の始まり」を予感させて胸がキュンとする名カットです。
劇中でみかん畑が映るシーンなどの背景協力として「松本農園」もロケ地として名を連ねていますが、キービジュアルの立ち位置そのものは矢島農園とのことです。
農園を訪れる際は、無断で畑に入らないなどの基本的なマナーを必ず守りましょう。
都会の象徴としての美容クリニック
一方、第1話の冒頭で緑が忙殺されていた美容クリニック(劇中名:LACHULIA BEAUTY CLINIC)は、東京都内にある「エイトビューティークリニック」が使われています。
白を基調とした無機質で洗練された空間は、その後に広がる龍海町の温かみのある大自然と強烈なコントラストを描いています。
この「都会=直線的・無機質」「バカンス=曲線的・自然」という対比が、緑の心の解放をより際立たせているのです。

また、緑と紺太が海沿いを歩くシーンで通り過ぎた小さな待合所は、神奈川県三浦市にある「三崎港バス停」が使われました。
白い壁に水色の屋根、すぐ背後には穏やかな海が広がる絶好のロケーションです。
ほんの数秒のシーンですが、「ここから先は海辺の時間が流れていますよ」という結界のような役割を果たしていました。
撮影裏話:橋本環奈の「座長力」と東村監督のキャラクター愛
ロケ地の美しさもさることながら、このドラマの魅力を底上げしているのがキャスト陣の空気感です。
先日行われたインタビューで、兄・紺太役の勝地涼さんが、撮影現場の裏側について非常に興味深いエピソードを語っていました。
今回が初共演のキャストが多かったにもかかわらず、撮影2日目にはグループLINEができるほど全員が仲良くなったそうです。
橋本環奈さん自身も「大変だったのは待ち時間くらいしかなかった」と笑って振り返るほど、和やかな現場だったことが窺えます。
勝地涼が驚愕した「全部見えている人」
個人的に特にグッときたのは、ベテランである勝地さんが、橋本環奈さんの「座長としての器」を大絶賛していた点です。
勝地さんによると、橋本さんはわーっと話してみんなを盛り上げているようで、誰が何に悩んでいるか、少し元気がないかを全部見ているとのこと。
「台本の流れやそのシーンにおいて大事なことをすごく理解してくれている。僕的にはすごく助かる」と全幅の信頼を寄せていました。
圧倒的な陽のオーラで現場を牽引しつつ、隅々まで気を配る俯瞰の目を持っている。
この橋本環奈さんの人間力が、主人公・緑の「おしゃれで優しく、しっかり者」というキャラクターにそのまま憑依しているように感じます。
漫画家・東村アキコの手腕
また、勝地さんは東村アキコ監督についても言及しています。
台本に自ら絵を描き込み、「このカットの中でこういうところが欲しい」というビジョンが明確だったと語っていました。
「キャラクターを愛している力が強い」という勝地さんの言葉通り、本作には個性豊かなサブキャラクターが多数登場します。
松坂慶子さん(亡き祖母・伸子)、マキタスポーツさん(謎の釣り人)、前野えまさん(チェンソーウーマン)といった面々です。
彼らが龍海町という架空の町に、まるで昔から住んでいるかのように息づいているのは、原作者自らがメガホンを取ったからこその奇跡のバランスでしょう。
聖地巡礼のすすめ:週末デトックス旅のモデルコース
ここまで紹介してきた通り、『バカンスの法則』のロケ地は静岡県から神奈川県にかけて広範囲に点在しています。
すべてを1日で回るのは物理的に難しいため、目的別にエリアを絞った聖地巡礼をおすすめします。
ルートA:伊豆高原で別荘ステイを満喫
とにかく非日常を味わい、ドラマの「バカンス感」に浸りたい方は、伊豆高原エリアを攻めるのが正解です。
「ココペリハウス伊豆高原」に宿泊予約を入れ、ターコイズブルーの扉の前で記念撮影を楽しみましょう。
伊豆高原周辺にはおしゃれなカフェや美術館も多く、緑たちのように時間を忘れてのんびり過ごすには最適のエリアです。
ルートB:真鶴町でノスタルジックな港町を散策
ドラマの空気感や、リアルな生活の息遣いを感じたい方は、真鶴町エリアの日帰り散策がおすすめです。
みよし旅館横の階段を歩き、坂の上から青い海を見下ろせば、気分はすっかり龍海町の住人です。
ケープ真鶴周辺で自然のエネルギーをチャージし、地元で水揚げされた新鮮な海鮮に舌鼓を打てば、最高のデトックスになるはずです。
記者(結城健太)の考察:なぜ私たちは『バカンスの法則』に惹かれるのか?
ここからは、数々のエンタメ作品をウォッチしてきたライターとしての個人的な考察です。
なぜ今、この『バカンスの法則』がこれほどまでに私たちの心に強く刺さるのでしょうか。
理由は大きく2つあると考えています。
1話15分という「最適化されたフォーマット」
1つ目は、「1話15分」という視聴スタイルに最適化されたフォーマットです。
現代人はとにかく忙しく、タイパ(タイムパフォーマンス)が重視され、長時間のコンテンツを集中して見る体力が残っていない人も少なくありません。
ABEMAが仕掛けた「1話15分/週3回配信」というスタイルは、通勤電車の中や、寝る前のちょっとした隙間時間にぴったりハマります。
「重たいドラマを見る元気はないけど、現実逃避はしたい」という現代人の深いインサイトを完璧に突いた見事な戦略だと、Webディレクターの視点からも唸らされました。
複数のロケ地を合成した「理想の箱庭」の引力
2つ目は、複数のロケ地を合成した「理想の箱庭」が持つ強烈な引力です。
先述した通り、龍海町は実在しません。
伊豆の非日常的な別荘、真鶴のノスタルジックな港、三浦の開放的な海と、それぞれの一番美しい部分だけを切り取って縫い合わせた場所です。
現実には存在しないからこそ、視聴者はそこに強烈な憧れを抱き、「こんな町がどこかにあってほしい」と願うのだと考えられます。
主人公の緑は、クリニックの倒産という理不尽な理由でキャリアを絶たれました。
それは明日、私たちの誰の身に起きてもおかしくない、非常にリアルな現実です。
だからこそ、彼女が美しい景色の中でゆっくりと自分を取り戻していく「デトックスの過程」に、私たちは自分の心を重ね合わせて癒されているのではないでしょうか。
「お仕事もプライベートも楽しもうと思っている」とインタビューで語った橋本環奈さんの言葉通り、人生には時には立ち止まり、美しい景色の中で深呼吸するバカンスが必要です。
このドラマは、そんな当たり前だけど忘れがちな法則を、最高の映像美とともに教えてくれます。
まとめ
今回は、ABEMAオリジナルドラマ『バカンスの法則』のロケ地・撮影場所について詳しく解説しました。
記事の要点は以下の通りです。
- 舞台の「龍海町・汐風地区」は架空の町
- ピンクの別荘は静岡県伊東市の「ココペリハウス伊豆高原」(宿泊可能!)
- 海や坂道、港町の風景は神奈川県の「真鶴町」周辺
- 海沿いのバス停は神奈川県三浦市の「三崎港バス停」
- キービジュアルのみかん畑は「矢島農園」
- 橋本環奈の「座長力」とキャストの仲の良さが作品の温かさを生んでいる
ロケ地が複数の県にまたがっているため、伊豆高原に宿泊して別荘の雰囲気を味わう旅や、真鶴町で港の風に吹かれる日帰り旅など、目的を絞って訪れるのがおすすめです。
日々の生活に少し疲れを感じたら、ドラマのロケ地を巡って自分だけの「バカンス」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
よくある質問
ドラマ『バカンスの法則』の龍海町は実在しますか?
実在しません。原作者・監督の東村アキコ氏が設定した架空の町です。実際の撮影は、真鶴町や三浦市、伊豆高原など複数の地域を組み合わせて行われています。
緑たちが滞在する別荘には実際に泊まれますか?
はい、泊まれます。ロケ地となった「ココペリハウス伊豆高原」は、露天風呂付き客室を備えた宿泊施設として現在も営業しています。
『バカンスの法則』はどこで見られますか?
動画配信サービス「ABEMA」で無料配信されています。また、Netflixでも世界配信が行われています(全18話・1話15分)。


