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玉森裕太さんが主演を務め、予測不能な展開で話題を集めているサスペンスドラマ『マイ・フィクション』。
本作の緻密なストーリーを生み出した脚本家は、『家政夫のミタゾノ』などで知られる山岡潤平氏、そして監督には有働佳史氏・松嵜由衣氏・宮岡太郎氏という3名の気鋭クリエイターが名を連ねています。
この記事では、エンタメライターの結城健太が『マイ・フィクション』を支える制作陣の経歴や過去のヒット作を徹底解説。
本作がなぜこれほどまでに視聴者を惹きつけるのか、ディレクター目線でその魅力の裏側を紐解いていきます。
謎が謎を呼ぶ!脚本・演出が光る『マイ・フィクション』のあらすじ
2026年7月期に放送され、多くの視聴者を「考察の沼」へと引きずり込んでいるドラマ『マイ・フィクション』。
主人公が自分の人生を奪われ、愛する妻や職場の同僚から存在を忘れ去られてしまうという衝撃的な導入から物語は幕を開けます。
事件ゼロ・1100日を誇る平和な町「森沼ネクスタウン」で、妻の真弓(宮澤エマ)と穏やかに暮らしていた介護士の伊川正樹(玉森裕太)。
しかし、事故から目覚めた彼を待っていたのは、自分とは全くの別人が「伊川正樹」として妻と暮らし、周囲もそれに何の疑問も抱いていないという狂気の世界でした。
自分が自分として認識されない絶望と、不気味に付き纏う前科者の男・津村大輔(野村周平)。
そして、裏で糸を引く「Persona Shiftプログラム(記憶書き換えプログラム)」の存在が徐々に明らかになっていきます。
毎話のように裏切られる展開と、張り巡らされた伏線に、「一体誰が味方で、何が真実なのか?」と画面に釘付けになった方も多いはずです。
こうした複雑に絡み合うサスペンスストーリーは、骨組みを作る「脚本」と映像表現を担う「演出」の手腕がなければ成立しません。
次項からは、この傑作サスペンスを生み出した制作陣の顔ぶれと過去のヒット作について詳しく見ていきましょう。
『マイ・フィクション』の脚本家は山岡潤平!その経歴と過去のヒット作
本作の全話を通じて脚本を担当しているのは、数々の人気ドラマや映画を手掛けてきた実力派脚本家の山岡潤平氏です。
山岡氏は兵庫県出身で、会社員として働きながら独学で脚本を学び、『世にも奇妙な物語』で脚本家デビューを果たしました。
刑事ドラマからラブコメ、特撮、アニメまで驚くほど幅広いジャンルを執筆できる対応力の高さが強みです。
まずは、日本脚本家連盟のデータ等でも高く評価されている山岡氏の過去の主な代表作を表にまとめました。
人間のエゴを描き出すサスペンスの構成力
山岡氏の脚本の最大の魅力は、人間の心の闇やエゴを鋭く描き出す「サスペンス要素」と、心温まる「人間ドラマ」の絶妙なバランスにあります。
例えば、映画『不能犯』ではマインドコントロールを用いてターゲットを死に追いやる展開で、人間の脆さや欲望を見事に表現していました。
今回の『マイ・フィクション』においても、『不能犯』に通じる「人間のエゴの描き方」が随所に光っています。
『不能犯』の思い込みによるマインドコントロールと、本作の「Persona Shiftプログラム」による強制的な記憶書き換えは、どちらも「人間の認知がいかに脆く曖昧か」を強烈に突きつけてきます。
「記憶とアイデンティティの喪失」という重苦しいテーマが、決して暗いだけの物語にならなかったのは山岡氏の筆力によるものです。
日常のふとした会話に潜む違和感や、「嘘の思い出」への葛藤など、ミステリーとしてのロジックを崩さずに人間の感情の揺れを描き切る手腕は圧巻の一言です。

有働佳史ら豪華監督陣!『マイ・フィクション』を彩る3人の演出家
緻密な脚本を立体的な映像へと昇華させたのが、演出を担当した有働佳史氏、松嵜由衣氏、宮岡太郎氏の3名です。
MYRIAGON STUDIOなどに所属し、それぞれ異なる強みを持つ監督陣が、本作で予測不能な世界観を作り上げています。
まずは、3名の監督の特徴と過去の代表作を箇条書きで整理しました。
- 有働佳史 監督:コメディを得意とし、笑いと狂気が紙一重となる「裏返しのホラー演出」が持ち味。(主な担当:第1話、第6話、最終話)
- 松嵜由衣 監督:『作りたい女と食べたい女』などで見せた、繊細な感情表現や温かい日常の描写に定評がある。(主な担当:第2話、第3話、第7話)
- 宮岡太郎 監督:映画『恐怖人形』などで発揮した、背筋が凍るようなソリッドで冷たいスリラー演出が特長。(主な担当:第4話、第5話)
異色の化学反応がもたらす「日常に潜む狂気」
筆者として非常に面白く感じたのは、この3名のカラーが一つの作品の中で見事な化学反応を起こしていた点です。
物語の重要なターニングポイントを担当した有働監督は、舞台「森沼ネクスタウン」の作り物めいた「異常なまでの平和さ」を見事に表現していました。
ジャンボたかおさん演じる同僚・多田の、妙に愛想が良いけれど底知れぬ不気味さは、コメディ演出を得意とする有働監督ならではの采配です。
一方で、松嵜監督は、正樹と二宮由梨(森川葵)との静かで温かい交流や、記憶を失った真弓の戸惑いなど、サスペンスの合間に「人間としての弱さや愛情」を圧倒的な説得力で描きました。
そして、ホラー作品に手腕を発揮してきた宮岡監督が担当した中盤では、津村の執拗なストーキングやプログラムの非人道的な恐ろしさが描かれています。
この3人の異なるアプローチが交差することで、視聴者は最後まで飽きることなく物語に引き込まれるのです。

スピンオフや音楽も必見!世界観を支えるクリエイター陣
『マイ・フィクション』の魅力は、本編の脚本と演出だけにとどまりません。
周囲を固めるスタッフ陣の働きも、作品の没入感を高める上で非常に重要な役割を果たしています。
例えば、ドラマの緊迫感を煽り、時に悲哀に満ちた旋律を奏でた劇伴音楽を担当したのは池田善哉氏です。
記憶を改ざんされた登場人物たちの「心の不協和音」を表現するようなBGMは、映像の説得力を何倍にも引き上げていました。
また、本作はTVer限定で配信されたスピンオフドラマも大きな話題を呼びました。
本編の2年前、正樹と真弓が文鳥のピョートルを迎え入れた幸せな日常を描いた『伊川家のはじまり』などは、山岡潤平氏と伊澤理絵氏が脚本を担当しています。
本編の凄惨な展開を知っているからこそ、スピンオフで描かれる「作られた(かもしれない)幸せな過去」がより一層切なく胸に迫ります。
こうした見事なメディアミックス戦略も、視聴者を深く沼らせる要因となっているのです。
『マイ・フィクション』はなぜ面白い?ライター結城健太の考察
ここまで制作陣の顔ぶれを見てきましたが、筆者である私・結城健太が本作を高く評価する理由は「ジャンルの枠を超えたエンタメの融合」に成功している点です。
サスペンスドラマは犯人探しに終始しがちですが、本作は山岡氏による「人間のエゴと業」をえぐる脚本をベースに、3人の監督がコメディ・ヒューマンドラマ・ホラーの文脈から演出をぶつけ合いました。
記憶を改ざんされ、新しい人生を与えられた犯罪者たちは、果たして「更生」したと言えるのか?
自分が誰からも忘れ去られた時、人はどうやって自分の存在証明をするのか?
こうした重厚なテーマを扱いながらも、説教臭くならず、極上のエンターテインメントとして「最高の暇つぶし」を提供してくれた制作陣の手腕には脱帽するしかありません。
長年WebディレクターとしてコンテンツのUXを見てきた筆者の視点からも、視聴者の感情をコントロールするペース配分は非常に計算し尽くされていたと感じます。
まだ観ていない方は、この制作陣が仕掛けた極上の罠に、ぜひ一度騙されてみることをおすすめします。
よくある質問
『マイ・フィクション』の主題歌は誰が歌っていますか?
主題歌は、主演の玉森裕太さんが所属するグループ、Kis-My-Ft2が歌う「My Affection」です。愛は記憶と結びついているというテーマに寄り添った優しい楽曲で、エンディングで流れると緊迫感がスッと浄化されます。また、オープニング曲にはredrawの「Karma」が起用されています。
脚本の山岡潤平さんはスピンオフドラマも担当していますか?
はい、担当しています。TVerで配信されたスピンオフ第2弾『津村かもしれない』などは山岡氏が自ら脚本を執筆しており、本編では語りきれなかったキャラクターの裏の顔や伏線を補完する重要なストーリーとなっています。
監督の3名はどのようにエピソードを担当していますか?
『マイ・フィクション』では、導入の第1話やクライマックスの第6話・最終話をチーフディレクター的立ち位置の有働佳史監督が担当しています。さらに第2話・第3話・第7話を松嵜由衣監督、第4話・第5話を宮岡太郎監督が担当するという形でローテーションが組まれていました。
まとめ
ドラマ『マイ・フィクション』を裏で支えた豪華な制作陣と、作品の魅力について解説しました。
要点は以下の通りです。
- 脚本は山岡潤平氏が担当し、過去作『不能犯』にも通じる人間のエゴを鋭く描写。
- 演出は有働佳史氏、松嵜由衣氏、宮岡太郎氏の3名。それぞれが得意とするコメディ、日常ドラマ、ホラーの要素が融合。
- 本編だけでなく、スピンオフや劇伴音楽も含めて緻密に計算されたメディアミックスが作品の没入感を高めている。
映画.comなどのレビューサイトでも高評価を集める本作は、クリエイターたちの過去作を知ることで楽しみ方が何倍にも広がります。
本作を手掛けた彼らの今後の活躍にも、ぜひ注目していきましょう!

